クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い /西尾維新

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)

天才の女の子ばかりが招待された孤島で起こる密室殺人事件。そこに居合わせた平凡な大学生の主人公(男)が、幼馴染の女の子(凄腕のハッカー)と捜査に乗り出す話。西尾維新の作品は初めて読みましたが、ライトノベルやエロゲのフォーマットで割合本格的なミステリーをする、というのが特徴のようです。

このフォーマットをもうちょい具体的に書くと、ハッキリしたキャラクター造形の可愛い女の子たち、屁理屈ばかりの男主人公、そしてクールを気取った美青年キャラと、なんつーか、お馴染みのキャラ配置のうえに、軽妙な会話で話を転がしていくって感じ。たぶん、よくあるライトノベルに比べれば、繰り広げられる会話劇は面白い部類なんだろうな、とは思います。

ただ、どうしても、個人的には入り込めなかったのが正直なところ。これは多分、清く正しく若々しいオタクだった小学高学年〜高校の時に読みふけったのが、当時流行してたラノベではなくて、よりハードなファンタジーや親父の本棚のSFだったからだろうなあ。そんな自分が、本作のような新世代の作品を楽しむためには、まだまだ読み込む必要があるようです。

つーわけで、萌えが分からん、といういつもの感想に終わる。