「ブラインドネス」は世界同時革命かもよ

映画「ブラインドネス」を観ました。人を失明させる伝染病が発生し、閉鎖病棟に隔離された感染者たちの話です。丁寧に作られてて面白かったです。

まず、伝染病がパンデミック!な話の展開が、新型インフル騒ぎがあった今では相当リアルに感じられるんですね。「アレ?なんか目が見えなくなったよ。疲れてるのかなあ。」とか家族と話してたら、いきなり完全防護服の人たちがやってきて閉鎖病棟に押し込められるところとか、実際そんな感じなんだろうなあ、と納得しちゃう。

また閉鎖病棟内があっという間に無政府状態のゴミ屋敷になる描写も説得力ある。ただ目が見えなくなるだけで、道徳や社会秩序という観念上の制約がただの幻だってことにみんな気付くんですよ。あとは強者のやりたい放題。

で、多くの狂気映画なら、この無政府状態を極限まで突き詰めていって、そこで人間性とは何ぞや、を問い掛けると思うんです。ただ、この映画はそこから一線を画しているのが興味深かった。社会的イメージを取り払った剥き出しの人格のぶつかり合いとして、人間関係が再構築され、ある種の理想的コミューンが生まれる。一つの「革命」として「全人類失明」が位置づけられてると言ってよいかな、と。

そう考えてみると、映画終盤で出てくる目隠しされたキリスト像には、世俗を現実からひきはがすことでキリスト教理想社会に到達する、みたいな「イマジン」的なメッセージが込められているのかもしれないなあ、と思います。

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●8/1-3のtwitter

  • movie: 「ブラインドネス」。これも集団狂気映画かと思いきや、最後はやたらとさわやかに。不思議な後味。キリスト教の意味がよく分からんかったなー。
  • movie: 「純喫茶磯辺」。麻生久美子が良かったなー。一見サバサバした美人系なんだけど、だらしなくて他人に依存して人の感情に極端に臆病。そしてなんかエロい。
  • TV: 「リミット 刑事の現場2」3話。実際、刑事はこんなに悩むんかなあ。犯人の更生の勘案は司法や刑務所の問題であって、警察の捜査からはなるべく恣意性を取り除いて欲しいけど。
  • TV: 「東京カワイイ★TV」パリでイベントする準備編。なんの予告もなく、さらっとBlack Eyed Peasが出てきてビックリした。超ビッグネームなのに。
  • TV: 「アメトーーク一発屋芸人特集。有吉、つぶやき、ダンディー、ムーディーなど。現役と違うんだからネタ振りを優しくして、と雨上がりに頼むくだりに笑った。
  • TV: 「ミュージック・ステーション」。目当ての黒木メイサはちょっとエロスが不足気味。UAの新曲が良かった。
  • TV: 「あらびき団」60分スペシャル。若槻千夏がゲスト。ガリガリガリクソンエハラマサヒロなど常連組がいつもどおり面白い。

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