ナウシカとイーガンの関係

ナウシカの決断は正しかったのだろうか? - Something Orangeを読んで、2つ疑問が浮かんだのでちょっと考えてみました。完全にメモです。ネタバレ注意。

疑問:ナウシカはイーガンを否定しているか。

答え:否定していない。

  • 1.1 ナウシカは、歴史の発展における人々・生物の意思・主体性を肯定する
  • 1.2 イーガンは、生物的な特質・制約に対する、人の意思・主体性を肯定する。
    • 1.2.1 生物進化の結果として人間の本能に備わった特性「人間性」がある。
      • 1.2.1.1 可愛い女の子に惹きよせられる。
      • 1.2.1.2 死にかけた子犬に同情してしまう。
    • 1.2.2 「人間性」によって主体性が無意識下で縛られている。
    • 1.2.3 「人間性」は乗り越える必要がある。
  • 1.3 どちらも主体性を無条件に肯定しているので、ナウシカはイーガンを本質的には否定していない。はず。

疑問:なぜ、ナウシカは一見イーガン的に見える地球改変プログラムを否定したのか。

答え:地球改変プログラムは人々・生物の意思・主体性を否定しているから。

  • 2.1 地球改変プログラムは人々・生物の意思・主体性を否定している。
    • 2.1.1 プログラム設計者が、生物を創造し、プログラムされた歴史を歩ませる。
    • 2.1.2 創造された生物から見ると主体性は否定されている。
      • 2.1.2.1 汚染除去を本能に組み込まれた蟲、腐海植物。
      • 2.1.2.2 コントロールセンター補助と文化継承のための人造人間。
  • 2.2 主体性は肯定されなければならない。
  • 2.3 よって、ナウシカは地球改変プログラムを否定した。
    • 2.3.1 歴史に関わりたいなら、主体者として闘争の最前線に降りてこい、ってことかな。
    • 2.3.2 神殺しの物語?