NHKスペシャル「北朝鮮・ミサイル発射の衝撃」

北朝鮮がミサイル発射を行った意図と、日米中韓露のそれぞれの姿勢をまとめたニュース特番。北朝鮮の意図については、瀬戸際外交の可能性が高いものの、その割にはリスクが高すぎる行動であり、結局よく分からないという結論でした。各国の姿勢では、北朝鮮の軟着陸を図る中韓露に対して、強硬な日、それを焚きつける米って構図ですかね。

で、自分としては、今回の事件は、北朝鮮首脳部が疑心暗鬼に駆られての暴発って可能性が捨てきれないと思うんです。戦中日本のように、指導部のレベルでは、短期戦で有利な講和条件を引き出せるという机上の楽観論と、今にもアメリカに攻められるという被害者意識が膨張しててもおかしくないんじゃないか、と。事件は会議室で起こってる、ってことを忘れちゃいけないと思うのです。

しかし、瀬戸際外交かどうか分からないと解説者は言っているのに、番組中のVTRは完全にその線だったような。北朝鮮の無法な要求を拒否するために、日本政府やブッシュ政権のとっている断固たる意思表明が必要、って感じに微妙に世論誘導してるように感じたのは気のせいでしょうか。

公式:http://www.nhk.or.jp/special/onair/060714.html

追記。北朝鮮のミサイルが「日本を狙った」とは言えないですよね。番組中で、明言されていないのに、そういう空気が流れていたような気がして。問題の厄介さは周辺国にとって同程度である、で良いですか。

ミサイル落下地域
http://www2.asahi.com/special/060705/chart/060705b.html