NHKにようこそ! 7-8巻 /大岩ケンヂ, 滝本竜彦

ネガティブ系疾走青春ストーリーもついに完結。クライマックスの盛り上がりは満足できるものでした。

特に8巻のセリフはどれもパンチライン級。「本当はここには何もねーだんよ!だから俺はもう...俺たちはもう...アレするフリをするしかない。」「でも感情がスカスカと、スカスカと死んでいく!」というセリフは、もうこれ以上ないほどこの作品を上手く表現してますね。

で、結局、「日本引きこもり協会」による陰謀の本質は、人の感情を条件付けすることだったんだなあ、と。性欲から人生の夢・目標、さらには「引きこもりを克服しよう」というテーマそのものが、パブロフの犬のように躾けられた脊髄反射、という絶望的な世界。そのように条件付けられた感情を否定しつくしたところに、自分の心の底からの感情は存在するのか、というスリリングなテーマをやってると理解しました。本当に面白かったっす。

これまでの感想:1-3巻4-6巻

NHKにようこそ! 7 (角川コミックス・エース 98-11)

NHKにようこそ! 7 (角川コミックス・エース 98-11)

NHKにようこそ! 8 (角川コミックス・エース 98-12)

NHKにようこそ! 8 (角川コミックス・エース 98-12)