ひめゆり平和祈念資料館

先日、沖縄に行ったときに、「ひめゆり平和祈念資料館」に行ってきました。せっかくの夏のリゾートで戦争資料館に行くなんて、実際、ある種の義務感がないと有り得ないよなあ、と思いながら。

と思って見てたのに、途中から、展示のあまりの素晴らしさにやられました。沖縄戦の全体像と女子生徒の運命に関して、見学者がすんなりと情勢把握と感情移入が出来る、練りに練られた工夫が凄すぎる。第一幕:楽しい学生生活に忍び寄る戦争の影、二幕:野戦病院への突然の動員、三幕:洞窟の中の悲惨な看護活動、四幕:日本軍の崩壊による悲劇的なラスト、と、もうすぐにでも映画化可能なほど。亡くなった方一人一人の写真と人となりが流れるエンドロールでは、もう号泣&スタンディング・オベーションですよ。

地上戦の最前線に女子学生が送りこまれたのだから、悲惨なエピソードはたくさんあるはずなのに、むしろその辺の記述は抑制されてるのも非常に好感持てました。観客に想像させるのが肝、という映画作法に忠実な作り、つうかプロの仕事だね。

そういうわけで、ひめゆり平和祈念資料館は下手な映画より断然面白いので、全力でお勧めします。映画「硫黄島からの手紙」(感想)を観ておくと、より戦場がイメージしやすいと思います。

↓資料館に向かう道中はまさに南国。ひめゆりの塔は撮り忘れた。