象られた力 /飛浩隆

1990年前後に発表された作品を書き直した短中編集。タイトルから分かるようにハードSF志向だけど、テクノロジー自体ではなく、変容した世界での人間の五感の描写が多くて不思議な余韻がある。最後に視点を逆転させるようなどんでん返しもあって、どことなくグレッグ・イーガンのような雰囲気を感じた。本格派の貫禄があって、最新作も読みたくなりましたよ。☆☆☆☆

象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)

象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)