父親たちの星条旗 監督:クリント・イーストウッド

1945年2-3月のアメリカ軍による硫黄島侵攻では、激しい戦闘の後、日本軍がほぼ全滅した。そこに送り込まれたアメリカ軍兵士の戦いと帰国後を描いた、戦争ドラマ。いつものクリント・イーストウッド作品と同様、過酷な状況ながらも懸命に生きる人間が丁寧に描かれていて、暗い気持ちになりながらもちゃんと観れました。

ただ今回は、人間ドラマよりも戦場の様相自体が見所かな、と。弾丸が飛び交い、死体がそこら中にあり、指揮系統は混乱し、仲間はあっけなく死んでいく、混沌かつ殺伐とした戦場の描き方が素晴らしいです。人を英雄として描くことを徹底的に排除するクリント・イーストウッドの作風が、戦争モノにピッタリだと思いますよ。

最近気付いたんですが、自分は戦場の描写が結構好きみたいなんで、これは楽しかったです。☆☆☆☆★