28週後... 監督:フアン・カルロス・フレスナディージョ

人間をゾンビに変えるウイルスが発生したイギリスで、襲い掛かってくるゾンビからひたすら逃げまわる映画「28日後...」の続編です。今作では、ウイルスが沈静化したロンドンに米軍に保護されて帰ってきた人々が、お約束ですが、やはりゾンビに襲われます。

普通のエンタメ系ゾンビ映画と違って、社会派映画と見違えるほどリアル、かつ希望の全くない演出が最高に楽しめました。ウイルスの爆発的な感染とそれに対する米軍の殲滅作戦は、住民を巻き込んだゲリラと正規軍のガチでシビアな市街戦と全く同じ状況ですね。戦場映画が大好きな自分としては、映画中に何度「ブラボー!」と心の中で叫んだことか。

で、この戦場の冷酷なリアルさは、ゾンビ映画の枠をはみ出て社会に対する批評として読め、いろいろと考えさせらるほど。アメリカ空軍によるナパーム弾投下シーン(美しさすらある)では、ベトナム戦争を思い浮かべてしまう、とかね。傑作でした。

『28週後...』75点 - 超映画批評:”前作に勝るとも劣らない傑作の誕生。『28日後...』を見た後に、大いに期待して出かけてほしい。”

親の愛は子の呪い - 虚馬ダイアリー:"誰かのために必死になることが、人々にさらなる「罪」を背負わせる。"

ナパーム弾 - Wikipediaベトナム戦争映画に欠かせないナパーム弾。広範囲を燃やし尽くす様は爽快ですらあります。

予告編:

追記。
「28週後…」感想(with淀長ジェネレーター) - S-killz to pay the ¥.:まずはこれを読んだらいいかも。笑えます。