ベクシル 2077日本鎖国 監督:曽利文彦
- 出版社/メーカー: エイベックス・ピクチャーズ
- 発売日: 2008/01/25
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 113回
- この商品を含むブログ (79件) を見る
2066年、ロボット産業において独占的な地位を占める日本が一切の情報を遮断する鎖国政策をとった。それから10年後、アメリカ特殊部隊の隊員(黒木メイサ)が日本に初の潜入調査を試みる、というフルCGのSFアニメ。
とりあえずメカとアクションが十分に好みの範疇なんで、全く退屈せずに楽しく観られました。それに「飽きさせない」ってところに最重点が置かれた映画作りにも好印象。特に、話の展開のスピーディーさと言ったら観ててビックリするほどで、例えば、「日本に潜入して中から衛星に通信しろ」という命令をもらう→日本に潜入→通信開始、までの一連の流れを5,6分ぐらいで済ましてしまう。飽きる暇もないんですよ。
そんな感じで、脚本には色々と突っ込み所があるし、人物は薄っぺらだし、「社会」の描写が浅すぎるし、と様々な欠点はあるんですけど、アクションシーンを片っ端から突っ込んで無理やりにでも観客を楽しませてやるという監督のエンターテインメント精神が凄く良かった。長所と短所合わせて、「ローレライ」(感想)の樋口真嗣と同じ「ライトノベル系監督」に分類することにします。
個人的には、下のようなこれぞSFなシーンを眺めてるだけで満足なんですけどね。
●感想リンク
「ベクシル 2077日本鎖国」 - 虚馬ダイアリー:愛情のある突っ込みレビュー。
SORI監督には是非とも自分の中に眠る「小学生」部分を解放して、とんでもない傑作を撮って欲しいと思います。
こういう意欲作がどんどん増えたらいい - 超映画批評:かなり好意的なレビュー。人間の表情における監督の意図の話もある。
なにより既存の枠組みから脱することをいとわぬ怖いもの知らずな勇気、面白いものを見せてやろうというサービス精神が作品からにじみ出ていた。