腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 監督:吉田大八

ド田舎の一つ屋根の下で、3人兄弟(永瀬正敏佐藤江梨子佐津川愛美)と長男嫁(永作博美)が精神的バトルロワイヤルを繰り広げる、ブラックな家族ドラマ。監督はCM業界出身で、これが初作品らしいです。

これが思ったよりも面白かった。冒頭の両親の葬式シーンではやり過ぎなキャラ設定と演技に違和感があるんですけど、その無茶なキャラ達が暴れだす中盤から映画に引き込まれました。完全にぶっ壊れた人たちが、歪な人間関係をさらに引っかき回してバッドエンドに向かってまっしぐら、っていう疾走感が感じられたのが良かったっす。

どんな目に合ってもそれをネタにしてマンガを描かずにはいられない、罪深い妹の描写がいいね。本当の天才ってこういうんだろうなあ。

●感想リンク

映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」 - まどぎわ通信:批判的な部分もありますが、そこも納得する感想文。こういう見方もあるのか、と。