サイボーグでも大丈夫 監督:パク・チャヌク

自分をサイボーグだと思いこんで精神病棟に入れられた女の子(イム・スジョン)が、同じ病棟の盗癖のある男の子(Rain(ピ))と心を通わせる話。韓流ラブコメと思って観始めたら、幻想と現実が混じりあう、何だか奇妙な映画でした。

カッターで切った手首に電流を流してぶっ倒れる冒頭シーンなど、個々の場面はヴィジュアルとしてすげー格好良くて魅力的でした。「アメリ」「嫌われ松子の一生」なんかと同じ印象に残る映像作品だと思うんです。

ただ、各シーンの繋がりを理解するのが相当に難しい映画だったのも事実。正直に言って、自分は話の基本的なプロットですら理解できませんでした。「韓流ラブコメ」とか、暴力描写に定評のある監督とか、そういう事前の思い込みがあったからかもしれんけど。だから、自分の☆評価は適当です。

そんなわけで、個人的には、この映画の出来がどうこうより、映画を味わう能力をこれからもっと鍛えていかなきゃいかんと痛感した次第です。実際、映画通の方の感想「ワタシ、リニアモーターガール - 虚馬ダイアリー」を読んだら、そういうことだったのか!、と膝を打ちまくりだしねえ。

もうちょっと言うと、もちろん、分かりにくさが映画の欠点になる場合も多いんだけど、それで映画の本質が損なわれるわけじゃないと思うんですよ。こちらの方のように「自己陶酔映画」「分かりにくい」と批判するよりも(この方も映画通ですが)、ちょっとした手掛かりでも映画を理解する姿勢でいた方が楽しめるし、そういう観客になりたいなあ、と。

映画感想にかこつけて自分語りをしてしまいました。このへんの感覚はまたいつかまとまった記事で書きたいす。