レイクサイド・マーダーケース　監督：青山真治

子どもの中学受験のために3組の家族が共同で行った勉強合宿で、殺人事件が起こるサスペンス。ですが、殺人自体が話の中心ではなくて、それをきっかけに顕になる人間の二面性が主題かと。

もちろんどの登場人物にも外面と実際のギャップがあるんですが、特に、中学受験のための世間体として幸せな家族を演じながら、実際の夫婦生活は破綻してる役所広司と薬師丸ひろ子の関係には背筋が寒くなりました。こんな合宿に不倫相手がやってきたら、そら、薄氷を踏むような会話になりますわな。

そういうわけで、冒頭からラストまで危うい緊張感が張り詰めた映画でした。静かで風光明媚な湖にもその底には死体が沈んでる、というのが象徴的ですね。