ヘアスプレー 監督:アダム・シャンクマン

1962年のアメリカの地方都市を舞台に、デブでブスだけど超前向きな女子高生(ニッキー・ブロンスキー)がダンサーを目指すミュージカル。

とりあえず、上映時間の九割以上(多分)を占めるミュージカルシーンの迫力がもの凄かったです。映画としての演出、なんつうのが馬鹿らしくなるほど、問答無用で観客を乗せてしまうダンス音楽の破壊力ってほとんど反則だわ。ホント、ファンキーな曲にファンキーなダンスがあるだけで二時間を飽きさせない。

そのうえで、「他人にどう見られても踊りたければ踊れ」、という映画のメッセージもぐっと心を掴むものがありました。主人公の真っ直ぐな行動が、人見知りの親友や引きこもりの太った母(ジョン・トラボルタ!)を変えていく過程は気持ちよく観られるし、さらに、黒人差別を正面から取り扱うことで、このメッセージに社会的な奥行きを与えているのが上手い。観終わったときには、One nation under a groove!!って叫ぼうかと思ったよ。

●感想リンク

近年最高のミュージカルムービー - 超映画批評:"60年代のダンスや音楽のファン、そしてとにかく楽しい映画を見たい人は、今週はこれで決まりだ。"

●予告編