しはるじぇねしす 1-3巻 /近藤るるる

6000年前から現代に転生してきた天使と悪魔の抗争を描いた話。と一見壮大な設定ですが、全員が可愛らしいうえにごく普通な13歳の女子中学生に転生してて、やたらとほのぼのしてるマンガです。事件もほぼ女子中学校の中だけで起こることから、まるで、こじんまりとした箱庭の世界を見ているような感じ。

ですが、この箱庭が結構作りこまれてて読ませます。まず、よく訓練された萌えマンガとして当然なんでしょうけど、登場人物が多すぎもせず少なすぎもせず、きちっとキャラクターを分担してる(天然、強気、小悪魔、不良、貧乏など)。ほんで、登場人物それぞれがそのキャラクターに合わせて自然に動いて、少しの淀みもなく話が展開していくんです。風呂敷の広げ方と畳み方が絶妙だなあ、と。

絵柄がアレなんで誰にでも勧めるわけじゃないですけど、個人的には何度読み返しても楽しめるタイプのマンガ。3巻最後で大きく話が動いたんで、次巻が楽しみです。

●感想リンク

とっても小規模なハルマゲドンと、中学生の体型。「しはるじぇねしす」 - たまごまごごはん:百合マンガとして解説されてて面白い。"この「女の子の関係の距離」を近藤るるる先生は描くのが本当にうまい。"