君に届け 1-8巻 /椎名軽穂
- 作者: 椎名軽穂
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/05/25
- メディア: コミック
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- 作者: 椎名軽穂
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主人公は、真面目で優しい性格なんだけど、その超絶に暗い雰囲気のせいでクラスで浮いている高一女子「貞子」(本当は爽子だけど)。この貞子が、親友と呼べる友達をつくり、人気者の爽やか男子に恋をしていく過程を通して成長する話です。別冊マーガレットで連載されてて、まさに少女マンガの王道と言ってよいと思われます。
そんな王道少女マンガですが、恥ずかしながら、いや別に恥ずかしくはないんですけど、自分は思いっきりハマりましたね!展開を完全に予測できるタイプのマンガにもかかわらず、その展開に読者を巻き込む力が凄いんです。剛腕。
例えば、貞子と友達たちの仲を裂くために、腹黒いアイドル風女子に嘘八百の噂を流されるエピソード。1.友達たちが動揺する、2.貞子は悪い風に考えて遠慮する、3.すれ違い、4.爽やか男子に背中を押されて、5.ちゃんと友達に自分の思いを伝える、6.仲直り、7.みんなで号泣。ま、様式美と言ってよいほどの、ベッタベタな展開をするわけですよ。なのに、そのクライマックスで、自分もウルウルしながら「よく頑張ったな、貞子!」と感動しちゃってる、この体たらく。
読者の感情を刺激する少女マンガの力はスゴイなあ、とホントに感心しました。一級のプロパガンダと言っても過言ではない。自分だけかなあ。
さらに、実はヘタレな爽やか男子との恋路がもうね...オッサンがニヤニヤしながらマンガ読んでたら気持ち悪いでしょうが。だから羞恥プレイは止めて下さい、とお願いしてしまうほどのトキメキ具合でさあ。電車の中では絶対に読めないわ。
そんな感じで鮮やかにヤラれました。面白いです。
●感想リンク
爽子の友達づきあいに対する戸惑いと気恥ずかしさと昂揚とそんなモノがない交ぜとなって押し寄せてくるこの多幸感と来たらどうですか! この話だけに限らず、この巻全体から押し寄せてくる読んでる読者を幸せに浸らせる空気は何とも素晴らしいものがありますよ。
『君に届け』3巻 椎名軽穂 - DAIさん帝国
多幸感!それだ!
それにしても、風早(表紙:左)は本当に…!本当に、ダメな子ですね!
童貞特有のグズっぷりがここまで際立ってしまうと、流石に風早ラブな読者もイラついてくるんじゃないでしょうか。
青春のベル鳴りっぱなし - 線香花火大会
ホント、あんなダメな子だとは思わなかったよ(ニヤケ顔で)。