M-1グランプリ2008

最も面白い若手漫才コンビを決める、説明不要のお笑い界最大のイベント。持ち時間4分でネタをして、師匠クラスの芸人7人が100点満点で採点するのが基本的なルールです。

毎年欠かさず見ているんですけど、今年は特に面白かった!その理由の一つは、会場にいつもの嫌な緊張感がなくて、客席が落ち着いていたこと。これ、たぶん、新アシスタントの上戸彩の功績が大きいような気がしました。あの大きな舞台で全く平熱の進行ぶり。すげえ度胸だよ。

そして、もちろんですが、どのコンビも本当に面白かった。話芸としてのテクニックが非常に高レベルで、M-1に向けてみっちり研究されてる感じ。

もはやM-1は「ある程度はっきりした傾向と対策」があり、「大会に向けての専用のチューニング」が必要であり、「競技時間の4分間、極限の集中力を要する」非常に高いレベルのスポーツ競技なのだ。
M-1グランプリ2008 18時間前 - 地球にマンガがある限り!

上記のチューニングを、どのコンビもきちっと練り上げてきてるな、と。そのチューニングも年を追うごとに洗練されてきてて、ネタの展開が論理的に構築されているのを例年以上に感じました。(チューニングの具体的な内容は、例えばM-1グランプリ2008まであと2日 - 地球にマンガがある限り!が参考になります。)

んで、優勝したNON STYLEは、まさに、この「傾向と対策」に対する模範解答。誰が見ても4分間ずっと笑えるって凄いよなあ。

ただ、個人的には、カリカリにチューニングしておきながら、その枠組みを超えてしまう衝撃が欲しくなるんですよ。ロックスターがギターをジャーンと鳴らすだけでテンションが急上昇するような、一瞬で観客の心をつかむインパクト。

と、ここまで書けば分かってもらえると思いますが、自分は準優勝のオードリーにやられました。つーか、春日ってあんなにカリスマ性あったっけ?ネタ中の存在感も圧倒的だし、最後はそこにいるだけで面白くなってた。そのうえで勝者発表前のコメント「勝つ自信がなきゃ立ってないですよ、ここに」なんて、マジで格好良すぎだろーよ。何だあの覚醒感。