バイオメガ 6巻 /弐瓶勉
- 作者: 弐瓶勉
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/03/19
- メディア: コミック
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マンガ界でも1位2位を争うハードSFな作品。今巻で完結編ですが、帯の宇多田ヒカルのコメント「天才すぎてついていけない(笑)」どおりの展開でした。作品全体のテンションはバカみたいに高いし、自分はとても好きなタイプなんですけど。
しっかし、「風の谷のナウシカ」マンガ版の影響つうか愛情がもろに出てたねえ。特に後半、地球が長さ48億kmの紐状の物体になってしまった後。物語の舞台は完全に"腐海とそのほとりで生きる村人"で、細かいエピソードも一緒じゃねえかと。
そもそも前半から、主人公の「造一」が人造人間であって、その製造企業が「東亜重工」なことから、ナウシカへのオマージュだなとは思ってたんですけど、こんなにストレートにぶち込んでくるとはなあ。
ここで、知らない人向けに簡単に説明しておくと、マンガ版ナウシカの最終巻で、巨神兵に「東亜工廠社製」商品タグが付いてる描写があるのです。*1ナウシカ達にとってはその文字ははるか古代の文字であって読めないのですが、読者にはナウシカの世界が現実世界から連続しているということが分かるわけです。
だから、バイオメガ後半で、造一(=巨神兵)が圧倒的な戦闘力で世界を陰で支配する悪者を倒していくプロット自体が、ナウシカをなぞっているように思います。
そんなわけで、ナウシカ好きは読んでみたらいいよ!
*1:参考:「巨神兵開発秘話 東亜工廠の若き技術者たち」http://airbook.jp/AirSIN/11861