「大阪ハムレット」とか

大阪ハムレット 3 (アクションコミックス)

大阪ハムレット 3 (アクションコミックス)

今回のイチオシはマンガ「大阪ハムレット」。大阪の下町で生きる人々を描いた連作オムニバス作品で、オヤジに借りて読みました。

登場人物は、無職で飲んだくれのおっさんとか、後ろ髪を伸ばしたヤンキー小学生のガキとか、脳溢血で倒れた工場のワンマン社長とか、施設で育って今はキャバクラで働くおねーさんとか、まあいわゆる底辺層というか社会的弱者の人たち。そういう環境もあって、どうしようもなくアホだったりだらしなかったりします。

この辺は「闇金ウシジマくん」とも通じる現代日本のストリートの話で、やはり同様に、人間の暗部を暴くようなエピソードも出てきます。

ただ、暴力の空気に背筋が凍るウシジマくんとは全く違って、こっちは読後にとても優しい気持ちになれるんですよね。それは、ほんわかした絵柄もあるけれど、登場人物の「幸せを掴んだる」という意思に全幅の信頼が置かれている、そこが全肯定されてるからだと思います。

作者のその視点は3巻の最後のエピソードに顕著で、だから個人的にはその話が一番好きですね。


●7/18-20のtwitter

  • movie: 「ブラックブック」。エンタメとシリアスのバランスがとれた良い加減の映画だとは思うんだけど、「ラスト、コーション」を観た後だと全然物足りないっす。
  • comic: 「大阪ハムレット」2,3巻。境遇は違うがとても共感して読める。どんな環境でも、そこで生きる人々の意思に希望が描かれるからかなー。
  • comic: 「坂道のアポロン」3巻。面白いんですけど、濃厚なBLテイストがどこまで作者の意図なのかが気になる。クリスチャン設定とか臭う。臭うぞ。
  • TV: 「めちゃイケ」フジテレビの夏休みイベント「お台場合衆国」特集。コンテンツそのものの代わりにイベントTシャツで稼ぐビジネスモデルを模索中?
  • TV: NHKマイケル・ジャクソン “King of Pop”の軌跡」。それぞれ15分ぐらいある「スリラー」と「BAD」のPVがフルで放映。流石NHK
  • music: リア・ディゾン「Communication!!!」。Hiroが制作した2曲がやっぱりベスト。あとは知野芳彦によるアルバムタイトル曲かなあ。
  • music: Jay-Z「American Gangster」。ロックボーイズインビルディナイ!!Nasとやった曲もめちゃかっけー。
  • music: Justin Timberlake「FutureSex/LoveSounds」。2006年の2nd。新しいこと=ポップという状況が成り立ってるアメリカ音楽産業は素晴らしいと思うのよ。ほんと。レビュー: http://notrax.jp/review/detail/0000000415.html
  • music: Nine Inch Nails「With Teeth」。NINってこんなに歌ものだったっけ。もっと引きずり込むような重機械音を期待してた。

http://twitter.com/mokkei1978