もやしもん8巻の熱い心意気に感激した

もやしもん(8) (イブニングKC)

もやしもん(8) (イブニングKC)

今回のイチオシはマンガ「もやしもん」。 有名なマンガで今さらお勧めするのもアレですが、新しく出た8巻のビール編が素晴らしかったので。

今巻では日本の地ビール業界が抱える問題がクローズアップされます。地ビールつうけどそもそも舶来モノじゃん、ベルギービールのイメージありきで高いもの買わせてるだけ、ファンが頭でっかちで商売が内向きすぎ、などなど。そういう批判をされて、地ビールを製造・販売してる女性がぐっと唇を噛むんですよ。

思うに、こういう批判が有効なのって地ビールだけじゃなくて、趣味性が高いカルチャーの多くに当てはまるよなあ、と。例えば自分は日本のヒップホップが好きなんですけど、まさに指摘されるような、好事家だけのマーケットで袋小路に陥っている部分がある。なんつーか、他人事とは思えない感じ。

で、お話は、そういう閉塞状況をちょっとでも破ろうと、多くの普通の人を巻き込んだ「祭り」が登場人物たちによって企画されます。そのマスを巻き込もうという姿勢がとても好印象で、さらにそのうえマンガの作者さんが結構大変だったろうと思われる大ネタを仕掛けてきます。

仕掛けの内容と顛末はここでは紹介しませんが、自分の好きなカルチャーに少しでも貢献しようという作者の熱さや努力が伝わってきて、胸が熱くなりました。

そんなわけで、マイナーなカルチャーが好きな人にはぐっとくるはず。普通の方にとっても熱い想いを持って行動する人は魅力的だと思いますので、ぜひともお手にとってみて下さいな。


●7/28-29のtwitter

  • book: 「剣嵐の大地」1巻。五王国戦争が収束してきて、人外の脅威に包囲されつつある構図が見えてきた。地図のコピーが手放せねー。
  • comic: 「もやしもん」8巻。ビール編の最後はちょっと感動したよ。ビール業界を盛り上げたいという作中人物の思いと作者の思いがシンクロして。
  • comic: 「アオイホノオ」2巻。憧れの先輩女子に「夜まで一緒にいて下さい」と言いながら、なぜかアニメ上映会+必死なオタ解説になる流れに爆笑した。
  • comic: 「Real Clothes」5巻。9年付き合った彼氏に見切りを付ける動機が弱くて納得いかねー。もっとぶつかれよと思っちゃう。
  • comic: 「ジャイアント・キリング」11巻。面白いんだけど、キャラがすぐには判別できないのが残念。ゆうきまさみぐらい特徴付けてくれると有り難いなあ。
  • TV: 「やりすぎコージー」結婚した芸人VS独身貴族芸人。独身の千原ジュニアの「言わなくてもそれぐらい分かれよ」に対して、結婚組全員が「言わなきゃ分からん」と返してたのに笑った。まさにそう。
  • TV: 「サキヨミLive」シングル介護地獄を特集。痴ほうの両親の介護なんて素人(家族)の手に負えないから公共サービスが不可欠なのになあ。戦犯は誰だっつう話。

http://twitter.com/mokkei1978